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えんぶりは、年の初めに豊年満作を祈る民俗芸能で
およそ800年前に甲斐の国から(今の山梨県)
この地にやってきた南部遠祖の家来たちによってはじめられたなどの諸説がある。
全国には「田遊び」を基にした民俗芸能がいろいろと残されているが
この「えんぶり」もその一種といえる。
その名称は土をならす「朳(えぶり)」という農具からきたものと考えられており
太夫が持つ「ジャンギ」と呼ばれる棒はその象徴とされる。
えんぶりには二つの系統があり
動きがゆっくりとした「ながえんぶり」
テンポが速く唄の間に(どうさい)の掛け声が入る「どうさいえんぶり」がある。
えぼしをかぶった3人、または5人の太夫が中心となり
一つの組が20~30名で構成される。
太夫が舞うことを「摺る(する)」といい
この摺りの合間に「えんこえんこ」「松の舞」などの祝福芸が演じられる。
現在も八戸市を中心に30組以上のえんぶり組が活動を続けており
次代へと諸芸が受け継がれている。
※ 昭和五十四年二月三日、国の重要無形民俗文化財指定。
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